私たち日本人は、長い聞にわたり、マグネシウムがなく、塩化ナトリウムの純度の高い塩を”品質のよい塩”と思い、食用に使ってきました。精製塩とは塩化ナトリウムという化学物質です。

もはや精製塩の過剰摂取が様々な生活習慣病につながることは常識でしょう。しかしながら、塩=悪ではありません。

精製塩とは純度がほぼ100%の塩化ナトリウムといわれる化学物質のことです。

塩分の取り過ぎとは上記を指します。

自然塩には人体に必須のミネラルを含む微量ミネラルが多数含まれます。マグネシウム不足も自然塩が精製塩にすり替わることで引き起こされます。

【ナトリウムの過剰摂取とマグネシウム不足】
「日本の戦後の製塩史は、ニガリの主成分である塩化マグネシウムを除く歴史」とも言えます。
しかし、昭和46年までの塩は、塩化ナトリウムのほかに、マグネシウム、カルシウムをはじめ多くの徴量ミネラル類を含むいわゆる”自然塩”といわれるものが多かったようです。
それまで、塩化ナトリウムの多い塩ほど”真塩”と呼ばれ、ニガリ成分の多い塩は”差塩”とか”黒塩”といわれ、値段もはるかに安かったといいます。当時の真塩の塩化ナトリウムの含有率は80~90%で、差塩や黒塩では60~70%といわれています。
当時から、「塩化ナトリウムが多いほどよい塩」 という風潮があったわけです。
塩の専売制度が廃止されて以後、いろいろな自然塩が出回るようになりました。健康志向もあいまって、そうした自然塩を使っている方もおられるでしょうが、自然塩が再登場したといっても、たかだかここ8年のことです。
ちなみに自然塩は製法や原料によって、自然海塩、天日塩、再生自然塩および岩塩の4種類に大別されます。
運動などで特別に汗をかくような場合を除くと、1日の塩分の必要一根取量はほんの数グラムで十分です。しかし、私たち日本人は、長い間にわたって、マグネシウムなどのない塩(塩化ナトリウム99%以上)を食塩として使ってきました。塩の摂取量も半端ではなく、目本人の食塩の摂取量は1日11~12g程度にもなります。
ナトリウムの過剩摂取は、高血圧でよく問題にされます。ナトリウムの過剩は高血圧の因子になるだけではなく、体内からのマグネシウムの尿中への排泄を增やし、マグネシウムの不足をも招くのです。
私たち日本人は、長い聞にわたり、マグネシウムがなく、塩化ナトリウムの純度の高い塩を”品質のよい塩”と思い、食用に使ってきました。先に挙げたように、その摂取量は必要と考えられている量の5~6倍にのぼります。それがナトリウムの過剩摂取とマグネシウムの摂取不足につながったことは容易に想像できます。
粗塩が食卓から消え、ほとんどの塩が精製塩に代わって約30年が経過しました。くしくも糖尿病、高血圧などの生活習慣病は社会現象になり大きな問題になったのも、ここ30年くらいです。

参考
“メタボリックシンドローム対策の必須ミネラル マグネシウム健康読本”

食事栄養療法倶楽部
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