全身の健康を守るためには「殺菌のためのうがいや殺菌のための歯みがきをしてはいけない」

リンク現代人の日常習慣によって知らず知らず破壊される健康。その「良い」とされている習慣こそが、私権時代の近代科学や思想が生み出した捏造された価値観だ。

◆口内の常在細菌環境は、腸内細菌環境と相互作用する重要な微生物叢

ブログで、「腸内細菌環境を損なわないようにすることが、健康への最重要な道」だということを書くことがありますが、実際には、腸内細菌だけではなく、

「人間の体には全身に常在菌がいて、それらは人間を守っている」

ということが現実で、それは、どこもかしこもそうだと思われますが、腸内に次いで常在菌の種類が多いことが知られているのが「口内」なのだそうです。

約 700種類の常在菌が口腔内には存在しているとのことですが、しかし、おそらく多くの人たちは、この口内の貴重な常在菌を「殺し続けている」と思われます。

◆腔内の常在菌が死んでいく
以下のような商品を使った時点で、程度の差はあるでしょうけれど、口腔内の常在菌は死んでしまっていくと考えられます。

・殺菌作用のあるうがい薬やマウスウォッシュ

・殺菌作用のある歯磨き粉

・殺菌作用のある喉の薬など

今のような季節になりますと、風邪やインフルエンザ対策で、「強い殺菌力のあるうがい薬」を使用する場合あるかもしれません。しかし、それはほとんどの場合、私たちの口内の常在菌による全身への免疫力を弱め、おそらくは、強い薬でうがいすればするほど、感染症にかかりやすくなると思われます。

私は、子どもの頃から青年時代まで、本当に風邪などで熱を出しやすかったのですが、今にして思えば、扁桃腺が大きかったため、いつも病院からイソジンなどの殺菌うがい薬を処方されていまして、熱が出るたびに、それらで日に何度もうがいをしていました。

つまり、日に何度も「口内の常在菌を殺していた」のです。

これで抵抗力がつくわけもなく、本当に感染症にはよくかかっていました。口腔内を殺菌する作用のある薬でケアすることは、何の意味もないことですので、はっきりとヤメるべきです。今回は、最近のアメリカの医療関係サイトに載せられていた「口腔内ケアの真実」についての記事をご紹介させていただこうと思います。

◆口腔衛生:口内細菌環境のケアについて

口の中の健康の話題となった場合、ほとんどの人は歯みがきとフロスについて考えるかもしれないが、それ以上に口腔内ケアには多くの要素がある。あなたは、「口腔内微生物叢」についてお考えになることがあるだろうか。

2019年1月に発表された「口腔微生物叢:その根本を明らかにする」という論文によると、口腔内は、人間の体内で腸の次に大きな微生物叢を持っているという。

論文によれば、口の中には 700種以上の細菌が含まれている。この論文の著者は、口の中には、歯、舌、頬、扁桃腺、硬口蓋および軟口蓋などの真菌から原生動物に至るまでのさまざまな微生物が成長することができる場所がたくさんあることに注目している。

口内は、細菌の成長に理想的な温度を安定的に維持し、唾液は好ましい pH (酸性なのかアルカリ性なのかを表す尺度)を維持し、微生物への栄養素の輸送の媒体として機能している。口内のすべての表面は細菌からなるバイオフィルムで覆われている。

歯科医と歯科衛生士のためのウェブサイト「歯科医に聞く(ask the dentist)」では、医学博士のマーク・バーヘッネ氏が、「口内の微生物叢の不均衡は、虫歯、歯肉炎、口腔カンジダ症などの形で発生する炎症、病気を引き起こす可能性がある」ことにふれている。

つまり、口内細菌環境の不均衡は、歯の問題だけではなく、全身の病気や不調につながる可能性があるということなのだ。腸内細菌環境と同じように、口内細菌環境が個人の全体的な健康に影響を与えるという。

2019年の医学誌「ジャーナル・オブ・オーラル・マイクロバイオロジー(Journal of Oral Microbiology / 口腔微生物)」には、口腔内の細菌集団が腸内微生物叢に到達し、それにより免疫応答を変化させ、全身性疾患を引き起こす可能性があることが発見された研究が発表されている。

そのようなことからも、口内の微生物叢のケアは重要だが、バーヘッネ氏は多くの人々がそれについて、ほとんど教えられていないことを指摘している。医学博士のスティーブン・リン博士は、自らのウェブサイトに、2019年1月、「うがいは良い口内細菌まで殺すのだろうか」という文書を発表した。

◆多くのうがい薬は口腔内細菌叢を傷つけ、実際に呼吸を悪化させる

リン博士は、以下のように述べる。

「人々は、単に口を消毒し、清潔にすることだけを教わっているが、それは正しいことではない」

また、バーヘッネ氏は、口腔微生物環境をケアするための第一歩として、まず「私たちの砂糖依存症を取り除く」ことから始めることを主張し、それから口腔微生物環境の維持についていくつかの提案をしている。

炭水化物が豊富な食事は、口腔微生物叢の共生に寄与し、虫歯から心臓病に至るまでの問題に寄与するプラークの蓄積を引き起こすと、バーヘッネ氏は言う。

また、砂糖の摂取は口内の pH を低下させ、より酸性にしてしまうために、これが酸性環境を好む特定の細菌を選択しやすくなる。これらの細菌はより多くの酸を生成するため、歯のエナメル質や象牙質からリン酸カルシウムの結晶が溶出する現象である「脱灰」を起こしやすくする。これが虫歯につながっていく。

口内が、より酸性の環境では、ミュータンス菌と酵母に引き継がれ、最終的に虫歯を引き起こす。口腔内の健康に良い食事は、ミネラルが豊富な食品、健康的な脂肪を含む食事、でんぷん質のない野菜、大量の水、およびシュガーフリーのガムを含むことを示唆している。キシリトール入りのガムは口内の再石灰化に役立つ。

口内のケアには、通常の歯磨きとフロッシングも含まれる。また、多くの場合、口内のケアに「うがい薬」が含まれるが、それに反対するアドバイスをする歯科医は数多くいる。リン博士は、以下のように記している。

「従来の多くのうがい薬は口腔内細菌叢を傷つけ、実際に呼吸を悪化させる可能性がある」

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=352364

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