「ゲームばかりしてるとバカになる」は本当か? 脳科学者に聞く

yahooニュース リンク より、以下転載 続き
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◆『ゲームばかりしているとバカになる』

昭和生まれの子どもたちは「テレビばかり見ているとバカになるよ!」と言われたものだ。そして、今はゲーム。誰でも言われたことがある、日本中のお母さんお決まりのセリフだ。 “オオカミ少年”的な、根拠のない説教フレーズと思ったのだが…。

【ホント】

「ゲームは、脳の特定の部分(脳番地)を延ばします。しかし、問題は、ゲームをするときの体勢や環境です。画面と目の間に距離がないので眼球運動も起こらないし、体を動かさない。しかも、時間も忘れ、昼夜逆転したり、食事をとらなかったりする。

ゲームで使うのは、脳のほんの一部分。そこ以外は全く使いません。これは、一部が強化されたとしても、それ以外の脳の成長を削いでいる恐ろしい状態なのです。

個人的には、今は、法律や規制が甘すぎると思っています。脳の成長を考えると、年齢制限などのルールも必要。あまり問題視されていませんが、人類の脳を守るためには世界的レベルで考えなくてはいけない問題です」

それでは、テレビは馬鹿にならないか? 先生によると、「目から画面が遠いので眼球運動があり、耳も使うテレビのほうが、ゲームより“まだマシ”」ということだ。

◆『ド忘れしたものを思い出さないと細胞が死ぬ』

【残念! 思い出しても、細胞は減っている】

脳の細胞は生後6ヵ月~10ヵ月くらいをピークに、使用されていない未熟な細胞は減るだけだとか。つまり、思い出そうが、思い出さなかろうが、脳の細胞は減っているのだ。だが、心配するな!  90歳の人の脳にも未熟な細胞は山ほどある。

「けれど使わない脳番地は、やはり活性化不全になります。新陳代謝を促すためには絶えず刺激という潤滑油をあげ、アイドリングし続けることが大切です」

◆『脳の8割ができあがる3歳までの環境が将来を決める』

専門家による3歳までの育児書が発売されたり、親子で受けるセミナーなども開催されているが…

【ウソ】

「100年前の脳病理学者が顕微鏡を見て、『脳の構造って3歳くらいでほぼ成人と似た形状になる』というような研究記述があり、そこから誕生した話。生きた状態で人間の脳を観察できる現代になっても、リライトされていないだけ。

3歳で決まるなんて嘘です。確かに3歳までに決まる部分もごく一部はありますが、50歳近くになっても変わるし、脳が成長するメカニズムは何歳になっても持ち続けていることがわかっています」

◆『人は右脳派、左脳派に分かれる』

この「右脳・左脳」論も世界中で語られている都市伝説。「〇脳開発セミナー」や教材などもあるけど…

【大ウソ】

「世界的に有名な画匠の脳を見ても、左脳右脳をともに使っています。右脳全部を使うわけでも、右脳だけを使うわけでもなく、右脳派だから芸術肌、というくくりができるほどシンプルなものではありません。

“脳番地ごと”人それぞれ使い方が個性的なのです。同様に理系脳と文系脳なども、たとえば『理系の、こういう勉強のときにはこの脳番地が使われる』ということまでわかっていますが、左右どちらかに分けるというのはかなり大雑把すぎる脳の見方です」

いかがだっただろうか。全くのデタラメもあれば、意外と本当だったりもする脳伝説。最後に加藤先生に、脳科学の最新事情を聞いた。

「現代脳科学を推進させているのはアルツハイマー型認知症への恐怖です。なぜなら誰もこの病から生還した人がいないから。なので今は、脳を鍛えたり、老化させない点に世界中の脳研究がシフトしてきました。都市伝説なんかにかまっていられないほど、すごくリアルな現実が出てきた! という状況です」

差し迫った状況での予防法の研究。これはある意味、新たな伝説となりそうだ。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=352247

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