牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品が「がん細胞を活性化させてしまう」。そのしくみを解説する記事を紹介します。
いろいろな細胞を元気にし、増殖させる働きをする「IGF受容体」は、スポーツやエステの分野で必要とされますが、がん細胞はその仕組を利用し自己増殖を加速させるようです。
そのIGFを大量に含むのが牛乳です。
以下、「第3回―がん細胞~牛乳の功罪―」
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がん化した細胞で活性化された遺伝子の中の1つにIGF受容体(Insulin-like growth factors: インスリン様成長因子)があり、これは細胞増殖を活性化し、自己増殖的な刺激を与えます。一般的にIGFは成長ホルモンが分泌されると、肝臓で生成され、それがいろいろな細胞を元気にし、増殖させます。スポーツやエステの分野では、IGFは必要と言われますが、がんの時には、がん細胞を増殖させてしまいます。
このIGFを大量に含むのが牛乳です。『乳がんと牛乳』という本がありますが、乳がんになった女性の学者が、医者が信用できずに自分で乳がんについて調べてみると、アジアの女性には乳がんが少なく、欧米の女性に多いことが分かりました。そこでアジアの女性の食事がいいのだろうと調べた結果、牛乳が悪いのではないかということに思い当たり、牛乳を止めたところ、がんがおとなしくなってきたというものです。ちなみに、うちに来院される女性のがん患者さんは、かなり大量に乳製品を摂っています。やめなさいというと、エーッという顔をされることが多いですが、牛乳は本当に、よくがんを育ててくれます。
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