海の異常は終末的なレベルへ : 極端な魚類の消滅が世界各地で発生中。海底で何かが起きている!

リンク海の異常は終末的なレベルへ : 極端な魚類の消滅が世界各地で発生中。そしてカリフォルニア沖の海底では「原因不明の謎の巨大穴」が5000個以上見つかる

■カタストロフ的な局面に近づく世界の海洋

海の異常については、かなり以前から取り上げることがありましたが、ここに来て、いよいよ「終末的」ともいえる様相を呈しています。

アラスカ湾では、これまで一度も漁獲量が不足したことのないタラとサーモンが、ほぼ完全に海から消え、今年は史上初めて「アラスカ湾での漁が中止に追い込まれた」ということが報じられています。

日本でも、12月上旬、兵庫県の海岸に数万匹のイワシが打ち上げられていたり、あるいは、日本各地でも大変な不漁が続いていまして、今年 2019年は、

「マグロ、スルメイカ、サンマ、サケなどは戦後最低の漁獲量となる見込み」だと報じられています。今回は、アラスカと日本の壊滅的な状況を伝える記事をご紹介します。まず、アラスカに関しては、カナダのメディアであるグローバルリサーチの報道をご紹介させていただきます。

■すべての魚が消えた! アラスカ湾の漁業が史上初めて中止という事態に。タラもサーモンもまったくいない。しかも、数百万羽の海鳥が2015年から死に続けている!

アラスカ湾のタラの生息数が極端に少ないことを理由に、アラスカ湾での漁業が、史上初めて中止に追い込まれた。これは太平洋でのタラの生息数が歴史的に少ないことに対する前例のない対応といえる。

2020年のタラ漁のシーズンにかけて、漁は完全に停止される。漁獲量不足の懸念から漁業が閉鎖されたのはアラスカでは初めてのことだ。

このように極端にタラの生息数が減少した理由は、乱獲によるものではなく、気候変動によるものだ。海水が高温化していることにより、タラの他にも、アラスカの多くの漁業や地元の住人たちの間には大混乱が起きている。また、生物学者たちも状況を深刻に受け止めている。

2014年に、突如「塊のような海洋熱波の領域」が出現するまで、アラスカ湾のタラ漁は順調だった。ところが出現したこの海洋熱波は、周辺の海水温度を 4~5℃上昇させた。科学者たちによると、これにより、若いタラが死に始めた。

最初に海洋熱波が出現した後、タラの漁獲量は、2014年の 11万3830トンから2017年には 4万6080トンまで減少し、半数以上が消えた。その後も着実に減り続け、そして、今回のタラ漁の停止という事態に至った。

アラスカでは、ピンクサーモン漁も悲惨な状況となっている。今年は、ほとんど雨が降らず、非常に少ない流量になり、産卵前のサケの前例のない数の絶滅と、時期として異常に遅い移動を観察した。

その後、川は再び干上がり、大量のサーモンたちは海に戻るのに十分な水がない潮溜まりに止められ、魚たちはすべて死亡した。9月の最初の 10日間だけで、3万匹近くのサーモンが死亡した。

過去にアラスカでこのようなことが起きたことは一度もない。

2019年11月には、アラスカから渡航した数千羽の海鳥アオアシカが、シドニーのビーチで大量に死んで海岸に打ち上げれた。原因は、太平洋の信じられないほどの「魚不足」であることが確認された。

これらの海鳥は、夏をアラスカで過ごした後、繁殖するためにオーストラリア南部に移動する。その 1万4000キロメートルの距離を移動するためには、大量のエサを食べ、体力を最大にする必要があるが、現在の太平洋には、彼らがエサとするオキアミや他の魚類などが決定的に少なかった。

今年、アラスカの海岸で確認された海鳥の大量死は、6月から 8月まで各所で発生し、ロシアのチュコトカ半島でも多くの海鳥が大量死を起こした。

アラスカとカナダでの海鳥の大量死は、2015年から続いており、原因は調査中だが、ほとんどの場合で、海鳥たちは衰弱しており、胃や腸に食べ物がまったくなく、やせ衰えている。そのため、大量死の原因は、魚類などのエサ不足である可能性が高い。

ここまでです。

記事の中に出てきました、「塊のような海洋熱波の領域」というのは、以下の記事で取り上げたことがあるものです。

■海の異常は極限に : 大平洋の海に出現した「塊のような異常な高温海域」。そして世界中で起きているかもしれない「魚のアルマゲドン」リンク

先ほどの記事には「気候変動」という言葉が出てきますが、この海洋熱波の出現の仕方は、気候変動と関係しているとはとても思えないものです。

それよりも、「海底で何か起きている」と考えたほうが合理的です。

参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=351976

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