誰もが健康に良いと信じている「大豆」のウソについて

大豆に関して
バーバラ・L・ミントン(市民ジャーナリスト)
大豆に関する文献は紀元前3000年にさかのぼることができる。中国の皇帝が、土壌を蘇生し、収穫量を改善する方法として大豆を植える効能を示している。皇帝は、豆ではなく、根の効果を称賛したのである。この古典を見ると、人間が自然のままの大豆を食べることは適切でないことを中国人は知っていたことがわかる。そして、5000年後の今、我々は大豆の反栄養的な性質を再認識しつつある。
食べるに値する大豆は、発酵したものだけである。 紀元前1000年頃の中国で、ある賢明な人が、ある菌を大豆で繁殖させると、大豆に存在する毒素が破壊され、大豆の中の栄養分が身体に摂取可能な状態になることを発見した。この加工が「発酵」として知られるようになり、今でも人気のある食品、テンペ、味噌、納豆の発明をもたらした。
2~3世紀後になると、より簡単な加工で大豆を食用化できるようになった。長時間水に浸して加熱し、ニガリ(海水の成分)を加える方法である。これが豆腐だ。明王朝の頃の薬物学では、発酵大豆は、栄養的に重要な食べ物とされ、病気の治療にも効果があるとされている。 自然の大豆には、人体に有害な作用を持つ植物性化学物質がある。
反栄養素の代表として、フィチン酸塩、酵素阻害物質、ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)の三つがある。これらの反栄養素は、もともと大豆が、生き残り、繁殖できるように自衛するためのものである。これは植物にとっての免疫システムであり、太陽放射線から守り、バクテリア、ウイルス、真菌の侵入から守る働きがある。大豆を食べようとする動物の食欲を削ぐわけである。
どんな植物も多少の反栄養素をもっているが、大豆には特に多い。発酵や浸漬といった手間をかけて除去しなくとも食べることはできるが、その場合、大豆は人間が食べることのできる最悪の食品になる。 未発酵の大豆は、消化機能の衰弱、免疫システムの故障、PMS(多発性筋炎)、子宮内膜症、男女双方の生殖障害、アレルギー、注意欠陥・多動症、心臓病、ガン、栄養失調、性欲減退の原因となる。
大豆の反栄養素の悪影響を最も受けやすい人々は、大豆フォーミュラ(調合ミルク)を摂取する乳幼児、大豆をたくさん食べる菜食主義者、更年期障害の軽減効果を信じて大豆をたくさん食べる中年女性である。 生または加熱された大豆、豆乳、その他の未発酵の大豆製品を買い物カゴに詰めている人は、その食品中のイソフラボンを身体が利用できないことを理解していない。
大豆製品中のイソフラボンの大半は、グルコシドという炭水化物分子に束縛されている。この形態では、ゲニステインは、実はゲニスチン(genistin)と呼ばれており、実はゲニスチンをゲニステインに変えるのが発酵に他ならない。米国の大半の製品の食品表示では、ゲニスチンとゲニス テインを区別していない。
発酵した大豆食品は少量で大きな作用がある。味噌、テンペ、納豆の栄養素は、典型的なアジアの食事のように、ほどほどの分量ならば有益だが、量が過ぎると有害になりうる。中国と日本では、およそ30gの発酵大豆を毎日食べている。 発酵大豆を少量摂取すれば、体内の生態系を築くのに役立ち、消化管に友好的で豊かな微生物相を提供し、ひいては消化、栄養の吸収、免疫強化に役立つ。

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