ドイツメディアによる「避難者いじめ」の実態:避難者生徒を蹴ったり殴ったりし、彼を「汚染されている」と呼び、彼の家族が原発事故の後に賠償金を受け取ったと推測した上で、150万円恐喝

さて、日本の新聞やテレビをはじめ、それら大手のマスメディアが嘘だらけなのはご存知かと思います。

海外メディアはやはり日本のメディアとは違ったとらえ方をするわけですが、信ぴょう性はどうでしょうか??

たしかに、日本のメディアに比べると、ニュートラルにプラス面、マイナス面をとらえて報道している感はあります。

しかしながら、海外メディアだからOKというわけではありません。

おカネがこの世界の頂点であるのは、日本でも海外でも同じことなのです。

日本でも海外でもセンセーショナルでインパクトのある記事に人気が集まり、お金が入ってくるという構図は同じなのです。

その点を踏まえて、海外メディアに触れるのが良いでしょう。

「同級生たちは僕を菌のように扱ったんだ」
(”Sie haben mich wie eine Bazille behandelt”)

何万人もの人びとが2011年の原発事故の後、福島県の外に逃れた。その子どもたちは移り住んだ土地で学校に通っている。そこで、彼らは頻繁にいじめられている。

「放射能!パーン!パーン!」。彼女の娘が新たに通い始めた東京の学校で、二人の子どもが繰り返し、指をピストルの形にして、彼女の娘をからかい(hänseln)、彼女の娘が被曝したと言ってきた。

そのように、日本人の母親の一人は、彼女の故郷である福島県で起こった原発事故の後、彼女の娘が経験したいじめ(Mobbing)を、ニュース配信会社のロイター通信に対して語っている。

彼女の家族は、2011年3月11日に福島の原発を破壊した津波が来た後、彼らの故郷であるいわき市から引っ越した。しかし、放射能がもたらした社会的な結果(注:科学的、医学的ではなく、むしろ社会的な制裁のことをいわんとしています)から、一家は逃れることができなかった。「娘は、いじめを苦にして頭痛を訴え、やせてしまい、結局、通う学校を変えた」と母親は語る。娘が「被曝した」と呼ばれたことが、娘を深く傷つけた(sehr wehtun)。

過去数年間において、福島出身の住民たちは繰り返し、差別を報告してきた―広島と長崎の原爆投下から生き残った人々が70年以上前に体験したものと似た差別を。彼ら(広島・長崎の被爆者)はしばしば、就職先や結婚相手を見つけるとき、問題を抱えた―「被爆は感染する、奇形を引き起こす」といった当時広まっていた(verbreitet)不安に基づいて。

偏見は解消されていない。原発事故の後、福島から避難した184人に対して朝日新聞が2月に行なったアンケートは、3分の2の対象者がいじめや差別を体験したか、それについて、知り合いの間で聞いたことがあるという結果になった。約8万人の人々が2011年以来、故郷の街に戻っていない。

特にひどい例の一つは、多くの犠牲者たちが自分たちが見捨てられている(im Stich lassen)と感じていることを示している。横浜のある学校では、6年前に福島から引っ越してきたある男子生徒を同級生が苦しめてきた(drangsaliert werden)。

多くの報道によると、同級生たちは、今日14歳になるその生徒を蹴ったり殴ったりし、彼を「汚染されている」(verseucht)と呼び、彼の家族が原発事故の後に賠償金を受け取ったと推測した上で(注:仮定法なので、記事は本当に受け取ったかどうかについては言及していません)、賠償金の一部を彼に要求した。

その男子生徒は、さらなるいじめから逃れるため、彼の両親から金を盗み(stehlen)、150万円(換算して1万2千ユーロ)を彼の同級生たちに与えた。男子生徒は何度も自殺を考えたとロイター通信は伝えている。「同級生たちは、被曝を理由に僕を菌扱いしたんだ」と男子生徒は語った。

この一件を十分深刻に受け止めていなかったという厳しい批判に晒された後、横浜市教育委員会は2月半ばに謝罪した。「男子生徒の苦しみにきちんと応じることを怠ってきた」と教育委員会の教育長は会見で言った。

政府の委員会の一つは、その直前、福島から避難した子どもたちをいじめからきちんと守るように迫った。その委員会は、学校での心理カウンセラーによるケアの改善、原発事故が生徒たちの心理に及ぼした影響にきちんと向き合うよう、教員たちの意識の改善も促した。

いじめはずっと以前から、東アジア諸国における大きな社会問題として知られてきた。子どもたちも、社会に順応しなければならないという圧力を感じている。故郷を追われた人々(Vertriebene)のために尽力してきた鴨下祐也さんは「福島から避難してきた人々はすぐに、”異質なもの”(anders)として認識される。そのことが避難者をからかわれやすくする(anfällig für Hänseleien)」と語った。

いわき市から避難した一家の母親は、彼女の娘が苦しめられた差別が、引き継がれるのではないかと恐れている。彼女は、「福島から避難してきた子どもたちはもしかして結婚相手を誰も見つけることができないかもしれない」、「私は、この不安は私の娘に常に付きまとっている」と言う。

(以上)

追記:
1) 記事には「日本に同情はしない」(Wenig Mitleid für Japan)という題の、読者によるコメントも寄せられています。

日本は「二箇所での原爆投下、そして、福島の原発事故を経てもなお、人々は、地震が頻発することで有名な国で、再生可能エネルギーに賭けることなく、原発をさらに建設しようとしている」と厳しく批判されています。

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