安保徹博士の免疫学から「自然摂理に反した清潔・安心安全 信仰は人類の危機である」

近年の「自然の摂理から遊離した清潔・健康・安全安心思考」が生物としての人間を弱体化(肉体・精神の両面で)させており非常に危険な状態になっていると考えられます。
この事象を免疫学から論じている安保徹医学博士(先日、急死された世界的な免疫学者)の論考を転載します。

・私たちは、2つのエネルギー生成システムを持っている。
>「無酸素系の解糖系エネルギー」は瞬発力と分裂に使われています。それは、危機に瀕した時の対応策です。
>「有酸素系のミトコンドリア系エネルギー」は持続力に使われています。それは、粘り強く安定的な状態の時です。

・そしてエネルギー系と同様に2つの免疫システムを持っている
>私たちの体は、自律神経の働きによって、調節が行なわれています。自律神経には交感神経と副交感系神経があり、緊張状態(活性状態)では交感神経が、無負荷状態(弛緩状態)では副交感神経が働く。
>そして忙しい時間が続けば免疫力が弱る。逆に楽な生き方が続くと、身体は能力が低下する一方で過敏体質になる。だから特に大人の場合は、忙しさや悩みで身体を壊す。子どもは楽し過ぎて、能力低下で身体を壊す。

・現代文明は自然の摂理に反した生き方を強要するので、みんな苦しんでいる。

>文明が進んで、10万年位の人類の歴史には無かった事をしていて、人間が自然の摂理から離れ始めてるから、子ども達にとっても若者達にとってもすごく生き辛いんだよね。

>私は「70歳過ぎたら病院にはかからない、救急車には乗らない。死に時が来たら食を断つ」この3つを守るように団塊の世代に言っているんだ。
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★安保 徹より一言 リンク

本質的に「健康とは体が温かいこと」なのですが、体を4℃くらい冷やした所で働く生体反応もあったことを知ったのは驚きでした。

私たちは、20億年前に「解糖系生命体」として生きていました。酸素の無い世界で、解糖系によってエネルギーを得て、分裂をくり返しながら生きていたのです。しかし、シアノバクテリアの出現で、大気中には酸素が放出されていました。このため、私たちの先祖細胞は生きづらくなっていたのです。

そこへ、酸素の大好きな「ミトコンドリア生命体」が出現し、ついには私たちの先祖細胞に合体したのです。真核細胞の出現はこうして起こったため、今の私たちも、2つのエネルギー生成系を持つ、不思議な生き物になっています。

解糖系でつくられたエネルギーは、瞬発力と分裂に使われています。ミトコンドリア系でつくられたエネルギーは、持続力に使われています。そして、前者は冷えと酸素不足で活性化し、後者は温かさと酸素で活性化します。粘り強く安定して生き続ける私たちの長い人生を考えると、ミトコンドリア系の大切さがわかります。深い呼吸とからだの温かさが長寿の大切な要素です。

しかし、子供時代のことや、危機に直面したときのことを考えると、解糖系の大切さも見えてきます。子供の成長を促すには、ときどき寒さにさらされる必要もありそうです。重大な危機に直面して、これを乗り切るには瞬発力が必要です。顔は青ざめ、息を殺して、瞬発力を得て、危険から逃れることができます。

★免疫理論  リンク

私たちの体は、自律神経の働きによって、調節が行なわれています。

日中に交感神経が働くことで活動でき、夜間は副交感神経が働くことでゆっくり休めるわけです。自律神経はシーソーのように揺れ動いています。この自律神経のバランスが偏りくずれると、病気になるのです。 さらに、白血球の分布も、自律神経の調節下にあります。顆粒球は交感神経支配で数が増え、リンパ球は副交感神経支配で数が増えるようになっています。

このため、無理な生き方が続いた場合、交感神経刺激を介して顆粒球増多が起こります。体内に入ってきた細菌の処理という大切な役割を果たす顆粒球も、過剰になると常在菌と反応して、組織破壊の炎症を引き起こします。この流れで起こる病気が、突発性難聴、歯周病、胃炎、胃潰瘍、クローン病、潰瘍性大腸炎、痔などです。

逆に、副交感神経が優位過ぎる、のんびりし過ぎた生き方も問題です。リンパ球が増加して、アレルギー疾患にかかりやすくなるからです。副交感神経優位の状態の人が大きなストレスを受けると、リウマチなどの膠原病などの病気が起こります。

ガンは、低体温、低酸素、高血糖の状態が長く続いて起こります。

「白血球の自律神経支配」の理論を知ると、多くの病気の原因を明らかにすることができるのです。
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その2へ続く

 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=322589

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