原子力発電環境整備機構(NUMO)、モンサントのPR会社、金品で学生動員。危険なものほどヤラセで人集め。終わってる。

遺伝子組み換え作物などの教育イベントについて、主催者側のPR会社が、一部の学生に金銭を支払ったうえで、肯定的なコメントをSNSに投稿させていたことが分かりました。専門家からは疑問の声が上がっています。

 日本モンサントは、2日に大学と共催で、遺伝子組み換え作物などの教育イベントを行いました。高校生や大学生ら54人が参加しましたが、PR会社が金銭を支払った学生27人に対し、ツイッターにイベントに関する肯定的な感想を投稿するよう促していたことが分かりました。投稿のなかには、「遺伝子について楽しく学べた」「遺伝子組み換えって危険なイメージがあったけど変わった」などがあります。こうした宣伝手法について、日本モンサントとPR会社は、「投稿は学生の意思で、業界のガイドラインを遵守(じゅんしゅ)し、#ambassadorと書かれているため宣伝だと分かる」としていますが、投稿時、この表記のない書き込みが複数ありました。PR会社は「学生側のミス」と主張しています。遺伝子組み換え食品について、政府は、安全性が確認できたものに限り流通を認めていますが、内閣府の調査によりますと、減少傾向にあるものの、35%が「不安を感じる」と答えています。こうしたテーマの宣伝方法として、消費者問題に詳しい弁護士は疑問を呈しています。
 日弁連消費者問題対策委員会・板倉陽一郎弁護士:「社会を二分するような問題に『こちらが良い』と何となく思ってもらうための手法。違法ではないが、難しい問題を皆で議論しないといけない時に簡単にどっちかに誘導しようというのは皆、不幸だと思う」

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学生を金品で動員、原子力巡ってまた不祥事
「核のごみ」処分地に関する意見交換会で謝礼
岡田 広行 : 東洋経済 記者 2017/11/27 5:00
https://toyokeizai.net/articles/-/198770

高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地に関する住民意見交換会で、参加者らへの金品提供が常態化していた疑いが持ち上がっている。

さいたま市内で11月6日に開催された、原子力発電環境整備機構(NUMO)主催による意見交換会。参加した学生から、「おカネをもらわなければ、平日の昼間にこんなところには来ない」「自分たちのようなサクラを使ってまで進めるのはよくないのではないか」との発言が飛び出した。

NUMOでは11月14日に記者会見を開催。再委託先である学生向けマーケティング会社のオーシャナイズが、参加の学生に1万円の謝礼を約束していたと明らかにした。東京や大阪、愛知、兵庫の4会場では、同社が学生サークルに5000円相当の物品提供を約束していたとも説明した。

NUMOによれば、オーシャナイズが集めた学生は5会場で39人(うち、さいたま市の会場では12人)。NUMOは「金品提供の約束は慎むようにと厳命にしていたにもかかわらず、このような事態が起きたことは遺憾だ」と釈明している。

学生は「おカネをもらって出席」と明言
NUMOの事業は核のごみの最終処分を行うこと。その候補地選定を目指し、毎年、全国で対話活動を進めてきた。

NUMOは「実際には金品の提供はなかった」と会見で説明した。だが、実際には学生への聞き取りをせず、オーシャナイズへの聴取だけで判断していた。さいたま市の会場で学生の発言を間近で聞いた参加者は、「学生は『おカネをもらって出席した』と明言していた」と打ち明ける。

さらにNUMOは、オーシャナイズの話として、昨年8月のさいたまの集会でも、学生4人に各5000円程度の謝礼が支払われていたと明らかにしている。

「元請け」となった地域力活性化研究室との関係にも疑念の目が向けられている。同社の鰀目(えのめ)清一朗代表は、NUMOの「広聴・広報アドバイザリー委員会」の委員を2014年まで務め、広報戦略のあり方を提言してきた。その一方で、広報活動業務を2013年から電通の下請けなどの形で受注していたようだ。

こうした関係に利益相反はないのか。NUMOによれば、「一般競争入札を妨害するような取引の情報が同委員会に提供されていなければ、特段問題にはならない」との意見を顧問弁護士から得ていたという。

地方新聞社に大きな影響力

当記事は「週刊東洋経済」12月2日号 <11月27日発売>からの転載記事です
鰀目氏は北国新聞社に勤務し、全国地方新聞社連合会で主任研究員を務め、「地方新聞社に大きな影響力を持つ人物」(NUMO関係者)。NUMOは鰀目氏の人脈や、電通から紹介を受けたというオーシャナイズの学生動員能力に頼った。

『原発プロパガンダ』などを著し、原子力の広報・広告業務に詳しい文筆家の本間龍氏は、「NUMOに広報の専門能力がない以上、外部に頼らざるをえない。形を変えて不祥事は繰り返される」と語る。NUMOの今後の活動に打撃となるのは間違いない。

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核ごみ意見交換、謝礼示し学生動員 国側「委託先が不徹底」
2017年11月15日 11:58
http://fukunawa.com/fukui/31179.html

 原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場候補地絞り込みに向け、経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が住民向けに開いた意見交換会で、広報業務を委託された会社が学生39人に日当や謝礼を持ち掛け、参加を促していたことが14日分かった。NUMOが記者会見で明らかにした。

 このうち6日にさいたま市で開かれた会には、日当を約束した上で学生12人を動員。10月から11月上旬にかけてあった東京、愛知、大阪、兵庫の会では、学生サークル向けに活動場所や印刷物の提供など謝礼を約束し27人を動員していた。

 NUMOによると、学生を動員していたのは若年層への広報を担当していた2次委託先のマーケティング企画会社「オーシャナイズ」(東京)。NUMOは「金銭を支払う形での募集は決して行わないはずだったが、委託先の社内管理に不徹底があった。実際には日当や謝礼を提供していないと確認した」としている。しかし不透明な運営が批判を浴びるのは必至で、処分場選定の手続きは大きくつまずきそうだ。

 さいたま市の会には定員100人に対し86人が参加した。うち12人が学生だった。オーシャナイズは学生たちに約1万円ずつ渡す約束をした疑いがあるという。

 経産省は7月、最終処分場の候補地となり得る地域を示した日本地図「科学的特性マップ」を公表。地図の内容を説明し、候補地選定の前提となる調査実施へ理解を広げるため、10月17日の東京を皮切りに11月14日の熊本まで14都府県で意見交換会を開催。このうち栃木、群馬、静岡、和歌山、奈良の5県でも謝礼を約束して動員を掛けたが、学生参加者はいなかった。神奈川、山梨、福岡、熊本の4県では動員はなかったとしている。

https://www.facebook.com/nagiwind/videos/1815766851849882/

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