大腸環境の考え方と便のチェック…動物性タンパク質中心の偏った食事は長期的に見れば大腸管内のアルカリ化(善玉菌減少、悪玉菌優勢、有害成分過多)を亢進する。

大腸環境の考え方と便のチェック

大腸の環境を良くすることはとても大切です。腸のいわゆる「汚れ」とは、腸管内のpHが「アルカリ」寄りになった時に生じる、腐敗物質であるアンモニア、インドール、スカトール、フェノール、クレゾール、硫化水素などや、有害物質である二次胆汁酸などの蓄積と吸収が促進されている状態です。特に二次胆汁酸は強力な毒性があり、結腸ガンや直腸ガンの主要な原因因子です。

つまり、動物性タンパク質中心の偏った食事は、その栄養価から短期的な各組織への向上効果や回復効果をもたらす一方で、長期的に見れば大腸管内のアルカリ化(善玉菌減少、悪玉菌優勢、有害成分過多)を亢進してしまいます。

ところが、水溶性食物繊維(野菜、穀物)や発酵菌を日頃からきちんと摂取しておくと大腸での発酵作用が増加し、腸内細菌によって生成された短鎖脂肪酸や乳酸でpHを上げないように(アルカリ寄りにならないように)調節されます。そうすると、アンモニア等は大腸で吸収されずに菌がこれを取り込み、アンモニア濃度が徐々に低下します。

さらに、胆汁酸から有害な二次胆汁酸への変換は低下し、溜まっていた二次胆汁酸は繊維によって排泄促進さます。

では、私たちの大腸内pHはどのくらいなのかをどうやって確認していけばいいでしょうか。それは便の色でわかります。未消化物の色でない限り、便の色は基本的に胆汁酸の色なのです。実は胆汁酸の色はpHによって変わります。pHがアルカリ寄りになれば胆汁酸は黒っぽくなり、正常な大腸pH5.8〜6.5を維持していれば黄土色です。

お肉中心の食生活をしていれば確かに黒っぽくなります。しかし、野菜や穀物からの水溶性食物繊維や善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸産生菌)を日頃からきちんと摂取していれば、たとえお肉をある程度食べても黄土色は維持できます。ぜひ、チェックしてみてください。最終的な目標として、お肉をある程度食べても正常な便の色を維持する(健全な大腸pHを維持する)ことができるようになることです。私は数年かかりましたが、今のところこの状態を保っています。

※便は色だけでなく形も大切です。

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