米国『遺伝子組み換え食品表示』義務化へ。その驚くべき内容とは?

米国遺伝子組み換え(GMO)食品表示法が可決されました。
一見すべてが表示されることで誰でも商品の中身が分かり安心安全なものが食べられると思いきや、まったくもって逆。
実は今回の法案でQRコードによる表記が許され逆にQRコードで読み取らないと中身が分からなくなってしまったのです。いかに中身を隠したいかがよくわかります。食品の情報が見えにくくなっている今、よりいっそう気をつけて選んでいきたいですね。

リンクより引用。
ついに米国で食品の遺伝子組み換え表示義務化について大きな動きが出ました。

オバマ米大統領が「米国遺伝子組み換え(GMO)食品表示法」に署名し、米国史上初めて遺伝子組み換え食品表示が法律で義務化されることになりました。(The Washington Timeより 8/2/2016)

一見すると、お!オバマやったな。これで消費者も安心して食品選びができる。と、いままでGMO反発する消費者にとって大きな勝利にみえる結果ですが、、、

いえいえ、この法律には巧妙な手口が使われており、モンサント社、食品メーカーの勝利となったのです。

結局、GMO表記がすぐに見極められない手口を用意した法案

いままで消費者に向いて動いていたバーモント州のGMO表示義務の州法化などで国でなかなか統一化ができなかったままでしたが、遂にあたかも消費者にきちんと表示をするようにみせた国の法案が7月に上院会議で可決し、オバマ大統領がささっとサインをしてしまいました。

これによって州で規制していた義務化が尊重されたかのようですが、可決法案の中を見ると、いえいえとんでもなかったのです。州の法案は無効化された上に消費者を全く思っていない内容だったのです。

そうなんです。表示というのはQRコードだけで良いのです。つまり、その商品が遺伝子組み換え(GMO)のものかどうかは、スマホを使ってわざわざQRコードで読み取らないと分からないという表示法でOKとしたのです。

「GMOは安全であるコンセンサスがとれている中、両議院の努力により消費者が遺伝子組み換え作物が含まれているか、商品について知ることが出来るようになった対応を評価しています。」とホワイトハウスのスポークスマンであるケイティ・ヒルはコメントしています。
しかし、これに異を唱え続けているジム・マクガバン連邦議員は悲痛のメッセージを出しました。

「これは、全くもって消費者にストレスを与えるだけのとてつもない欠陥だらけの法案だ。GMO有無の情報を知るために買う商品全てQRコードを読み取らないと分からないなんて。そして、スマートフォンを持ってインターネットアクセスをしないと分からない、全ての消費者がそんなこと出来るわけがない。
 正直になろう。これは、巨大産業界が望んでいることで、かれらは消費者にはっきり分からせないようにし、情報がすぐに分からないようにしたいだけなのだ。私は全ての消費者がGMO商品かどうかを知る権利があると強く信じている。
 なぜ大多数の消費者がラベル表記を求めていて、コストもかからないのにパッケージに載せられない?法案が通ったからこれで終わりということにはならない。反対する消費者のこの闘いは終わらないだろう」

実際、米国内では多くの消費者団体がこの法案に対して反対を表明しています。
今後、殆どの商品が遺伝子組み換え(GMO)のものかどうかはQRコードを読み取らないと分からなくなり、知りたくても知ることができない消費者が増えていく仕組みを国が作ったことになります。

米国大統領リンカーンが1863年11月ペンシルベニア州のゲティスバーグで行った演説のなかで民主主義政治の原則を示した有名な言葉があります。

『人民(国民)の人民による人民のための政治』

実際は、完全に国民を置き去りにした、

『産業界(お金)の産業界による産業界のための政治』

に成り果てた代表的な事件と言っていいでしょうね。

日本でも少なからず影響があると思いますが、悲しいかな既に日本では相当なまでの遺伝子組み換え食品が世の中に出回っており、またこのような米国の実態を殆どの日本人は知らないし、興味を持っていないのが現状でしょう。もちろんマスメディアは絶対扱わない内容です。

日本人一人一人が事実を知って声を上げないと、ますます遺伝子組み換え大国になっていくことでしょうね。

 

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