伝え方が大事?伝え方が大事だというマニュアル本を読む人は、いかに人に理解してもらいたいかという執着の塊であり、満たされたい願望丸出しの依存症者であることも自覚できていません。

伝え方が大事?
 
世の中には伝え方が最も重要である、という本が山のようにあります。そしてほとんどすべての人がその内容に飛びつき、失敗するということを繰り返しています。これは心理学ブームと同じ構図になっているのですが、心理学の嘘や歴史を知らない限り、なぜ「伝え方は大事ではないのか」には気付けません。そしてこのような考え方が蔓延っているからこそ、人類は退化しているのだというふうにも言えるでしょう。
 
一般人は自分の伝え方が大事だと思っているので、伝え方は大事ではないと言われると途端に拒絶反応を示します。もちろん伝え方が大事だというのにも一理あります。たとえば有名な方法論としては、相手の考え方を想像しながら語ること、考えたことをそのままそのまま言葉にしないこと、相手を掌で泳がすように相手のメリットを探すこと、相手を満足させるように語ること、などはたしかに相手が聞いてくれやすくなります。
 
しかし本当に「デキル」人はこんな安易な方法は使いません。逆にいうとこういう話し方や交渉の仕方をしている人を見ると、「デキル」人は、よくある方法論を使っているなとすぐに見破ってしまうのです。つまり相手が相当「デキナイ」人でない限りこれは通じないのですが、現代人はみんな頭がとても悪く意図を多重に読むことができないので、こういう伝え方マニュアルやセミナーにコロッと騙されることになります。
 
伝え方マニュアル的な本はだいたいベストセラーらしいですが、内容を読んでいるとゲロが出そうなくらいつまらんです。そもそも伝え方が大事だというマニュアル本を読む人は、いかに人に理解してもらいたいかという執着の塊であり、満たされたい願望丸出しの依存症者であることも自覚できていません。それだけでも痛々しいのに、一番の問題は伝えたいことの中に、「中身」と「真の情熱」が存在していないことにあります。
 
グーミンたち同士の会話においては伝え方は大事でしょうが、金持ちとか地位とかとは無縁の人たちと接する場合、伝え方は何一つ意味はありません。その時は「中身」と「真の情熱」がすべてですし、逆に策略を練るというなら伝え方マニュアルみたいな浅い策略なんぞやはり通じません。伝え方、その反応、その先になにが起こるかを計算し、裏の意図ではなく三重四重の意図を常に頭に張り巡らせているのです。

https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/1567398743343873

シェアする

フォローする