【砂糖 危険】砂糖は脳の報酬系に働きかける立派な麻薬の一つであり、マウスを使った実験ではコカインの14倍もの依存性を持っています。

ほとんどの麻薬性物質が食欲を抑制する方向に働くのに対し、砂糖は全く反対の効果を持っています。砂糖は脳の報酬系に働きかける立派な麻薬の一つであり、マウスを使った実験ではコカインの14倍もの依存性を持っています。

砂糖の甘み刺激は脳の報酬系に働きかけ、多幸感を生じます。それは依存に繋がり、甘いものがやめられなくなるのです。そして砂糖のような甘み刺激は、摂食中枢には促進的に働きます。つまり他の麻薬とは違い、食欲が増大し、過食を引き起こすのです。さらには代謝を低下させ、脂肪蓄積を促進させます。

2000年以上前に書かれたインドのアーユルヴェーダの書物にさえ、砂糖が肥満を引き起こすことが記されています。砂糖は脳の摂食中枢を変化させ、レプチンによる食欲のコントロールを妨害し、過食を引き起こすことで肥満を生じるのです。そしてこれは、砂糖以外の代替甘味料によってもまた起こることが、実験で示されています。

甘み刺激がレプチン抵抗性を引き起こすだけではありません。砂糖は肝臓での糖代謝においても、他の炭水化物とは全く違った代謝経路をたどります。砂糖はインベルターゼでブドウと果糖に分解されてから吸収されます。果糖は門脈を通って肝臓に行くと、優先的に肝細胞で代謝されます。ブドウ糖は血中ブドウ糖濃度(いわゆる血糖値)に応じて、代謝されたり取り込まれなかったり、糖新生で新たに作られたりしますが、果糖は代謝され、ピルビン酸となります。

生化学をちょっと知っている人なら、ブドウ糖(グルコース)が代謝される際、グルコース-6リン酸、フルクトース-6リン酸となりますから、果糖(フルクトース)と共通の代謝経路をたどると思っている人も多いでしょう。しかし実際は、フルクトースはフルクトース-1リン酸となり、さらにジヒドロアセトンリン酸とD-グリセルアルデヒドに代謝していくので、ブドウ糖とは全く違う経路で代謝するのです。ですから生体内で、ブドウ糖から果糖、もしくは果糖からブドウ糖への変換は、簡単には起こらないのです。

フルクトースが血糖値や細胞のエネルギー供給に関係なく、肝細胞でピルビン酸まで代謝されると、エネルギーが必要な場合はそのままミトコンドリアに入ってクエン酸回路でエネルギー産生されます。ところがエネルギーが余っている場合、行き場を無くしたピルビン酸は、貯蔵用の中性脂肪合成に回されます。合成された中性脂肪は全身の脂肪細胞に回され、貯蔵されます。

これも、脂肪細胞の貯蔵がもう一杯で、合成した中性脂肪を引き取ってもらえない場合、血中中性脂肪値が上昇します。これを、高トリグリセリド(トリグリセリドとは中性脂肪のこと)血症といいます。結局行き場を失った中性脂肪は、そのまま肝細胞に蓄積されていくのです。

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