キシリトールの虫歯予防効果、証明できず―国際NPOが評価

虫歯を予防するとしてガムなどで人気のキシリトール。しかし、実際にはその効果は証明されておらず、根拠はまったくない。
それどころか、別の記事(リンク)によると、一部の論文では、キシリトールの副作用(口のしびれやけいれん、膨満感や下痢など)について全く触れられていない報告もあったと指摘されているとのこと。

以下、健康百科「キシリトールの虫歯予防効果、証明できず―国際NPOが評価」(リンク)より引用です。

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 虫歯の原因になりにくいだけでなく、虫歯を予防することが期待されている甘味料のキシリトール。しかし、国際NPO「コクラン共同計画」の研究グループは、これまでに発表された研究結果をまとめて評価したところ、「キシリトールの虫歯予防効果を示す明らかなエビデンス(根拠となる研究結果)はなかった」と、3月26日発行の同団体機関誌「コクラン・ライブラリー」(リンク)に発表した。

■子供では歯磨粉で虫歯を13%抑えたが…

 キシリトールの効果は日本でも注目されており、キシリトールを含むガムなどで「虫歯の原因になりにくい」「歯を健康で丈夫に保つ」との特定保健用食品(トクホ)の表示が許可されている。しかし、今回の研究グループは「キシリトールには虫歯を予防する効果があると考えられ、さまざまな製品に添加されてきた。しかし、その有効性を示すエビデンスは明らかでなかった」と説明している。

 研究グループは、1991~2014年に報告されたキシリトールによる虫歯予防効果を検討した研究(ランダム化比較試験)10件、計5,903人分のデータを評価した。しかし、ほとんどの研究は何らかの偏りがある可能性が高い、つまり研究の質が低いと判定された。

 評価の結果、キシリトールを含む製品(歯磨粉、ガム、シロップ、菓子、歯磨きシートなど)の虫歯予防効果は、乳児と大人に対してはエビデンスが示されなかった。

 一方、4,216人の子供が対象の研究では、キシリトール10%+フッ素配合の歯磨き粉を2.5~3年間使ったところ、フッ素のみ配合の歯磨粉よりも虫歯が13%抑えられていた。ただし、この研究結果も偏りがある可能性が高く、研究グループは「質の低いエビデンス」と評価している。

■「ガムのエビデンスないことに驚き」

 主任研究者で英マンチェスター大学歯学部のフィリップ・ライリー氏は、今回の評価から「子供の結果も含め、キシリトールの虫歯予防効果に結論が出せるようなエビデンスはなかった」とコメント。また「特にキシリトールを含むガムのエビデンスがなかったことに驚いた」と付け加えた。

 米国歯科医師会は、今回の評価を3月27日の公式ニュースで取り上げた。その記事では「歯科医は虫歯を減らす目的でキシリトールを含む製品を勧める前に、エビデンスが示す限度を考慮すべき」と述べている。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=303453&g=131205

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