医療大麻特許 アメリカの製薬会社が日本で医療大麻の特許を取得

ナスダックの下位市場に所属するNemus Bioscience社は、自社のテトラヒドロカンナビノール(THC)のプロドラッグ(体内で代謝されてTHCとなる)が日本で特許を取得したと発表した。
この薬物は、ミシシッピ大学との産学連携で創られたもので、特許には、物質の合成と、デルタ9THCアミノ酸エステルの調整、およびそれらの使用法が含まれる。同社における緑内障に対する創薬のリード化合物(先導化合物)であるNB1111は、この特許の傘下に入る。
  
「わが社は、日本でこの知的財産が認められたことをとても喜ばしく思っている」と、Nemus社のCEOで医学部門の代表でもあるBrian Murphy博士がコメントしている。「日本の医療関連市場は、米国に次いで2番目に大きい。2013年以降、日本における医薬品販売額は1130億ドルと推定されていて、慢性で進行性の眼疾患の発症リスクが高まる高齢人口の増加に対応するための医療が緊急に必要とされているので、Nemus社はこの市場の重要性を認識している。」
  
ミシシッピ大学の国立天然産物研究センターのMahmoud ElSohly教授は次のように述べている。「私たちの研究チームの仕事が、米国のみならず、国際的に貢献できることをたいへんうれしく思う。緑内障のような衰弱性疾患により引き起こされる失明は、そのようなリスクを持つ患者が世界中で増加しているので、適切に対処されなければならない。」
  
ミシシッピ大学薬学部准教授で、薬学部副学長を務めるSoumyajit Majumdar氏は、こう述べる。「Nemus社との産学連携で、疾患の発症を世界規模で軽減する新規のカンナビノイド関連の治療法を開発できて、とても喜ばしい。カンナビノイド分子が有する神経保護作用は、眼圧の上昇を認めないで眼神経障害を引き起こしている日本の緑内障患者の大多数に多大な恩恵をもたらすだろう。」
  
「Nemus社は、眼疾患以外の疾患に対する薬物治療用化合物を開発することに加え、さらなるカンナビノイド関連の眼科治療薬の開発を見据えている」と、Brian Murphy博士は報告する。「カンナビノイドの多様な薬理作用は、多くの臓器の疾病に対して理想的な治療薬となりうる。そして、私たちが所有するプロドラッグの利用によって、Nemus社はさらに、生物学的利用能と薬学動態をより改良した新薬開発が可能になる。」

 

【Nemus Bioscience社について】

  この会社はバイオ医薬品企業で、カリフォルニアのコスタメサに本社があり、治療法が十分に確立されていない医療分野の世界市場を対象にして、大麻(カンナビス)およびその成分(カンナビノイド)に関連した治療法の発見、開発、商業化に重点を置いている。ミシシッピ大学から使用を許可された技術を利用して、Nemus社は、カンナビス製剤の臨床効果を最大限に高め、同時に副作用(有害事象)を軽減することを目的に、カンナビス製剤を目標とする部位に選択的に輸送する新規の方法を開発している。Nemusの戦略は、自然および合成化合物の、単独あるいは併用での利用を探求することである。この会社は、バイオ医薬品開発において数十年の経験を有し、薬物開発の初期段階における経験の豊富な役員らによる、非常に質の高いチームにより導かれている。さらなる情報は、www.nemusbioscience.comを参照。


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